Project/Area Number |
12750527
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
寺島 貴根 三重大学, 工学部, 助教授 (90217422)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 熱水分同時移動 / 熱伝導率 / 平衡含水率 / 水分拡散係数 / 結露 / 再蒸発 / 多層壁体 / 屋根スラブ |
Research Abstract |
本研究は平成12年度および13年度の2年間で行われた。最終年度においては、前年度に行われた2層壁体(多層壁体の基本的なケース)の実験モデルによる、屋根スラブを想定した結露・再蒸発実験の測定データの整理および分析を行い、解析計算モデルの検討を行った。 パーソナルコンピュータとDVDに蓄積された多層壁体内の温度分布および含水率分布の測定値の時間的変化を、グラフおよびアニメーションで視覚化し、その特徴やモデル化に必要な情報を抽出した。その結果、試料内の含水率分布に関して、二層壁体では、水分流入側に位置する材料内部の含水率がきわめて高くなり、上部・下部材料の平均含水率に大きな隔たりが生じること(含水率の二極化)が分かった。また、試料全体の平均含水率に関しては、結露過程において、単層壁体と比較して二層壁体の方が含水率の上昇率が高い傾向があり、結露定常状態および再蒸発過程においては、ほとんど差が生じないことが分かった。これら結果から、二層壁体内水分移動モデルには、層境界面における水分移動に対する抵抗の考慮と、再蒸発時における含水履歴の影響を考慮する必要があることが明らかになった。 次に、上記の結果を総合して熱水分同時移動方程式を基礎とした二層壁体内部水分挙動の数値計算モデル(一次元)を作成し、実測条件に合わせた計算を行った。層境界面には中空層を想定した水分の伝達抵抗を仮想し、さらに境界層付近の含水率の上昇とともに抵抗値が低下するモデルを採用した。実測結果と計算結果を比較すると、平均含水率の挙動に対しては、かなり良いシミュレートが可能であることが分かった。しかし、含水率分布に関しては、二極化の傾向を表現できているものの、各層の含水率の絶対値は実測値と隔たりのあるものとなった。この計算モデルの将来性が検証され、今後の発展に役立つ情報が多く得られた。 さらに本研究の今後の発展的課題として、計算モデルの改良の他、材料同士の接合方法の検討が挙げられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)