フランス近代建築デザイン理論における「景観」概念の生成
Project/Area Number |
12750571
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural history/design
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
千代 章一郎 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30303853)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | ル・コルビュジエ / 景観 / 建築的プロムナード / 建築デザイン / ショワジイ / 絵画的 / パルテノン |
Research Abstract |
本年度は、フランス近代建築デザイン論における「景観」概念に関して、土木・造園分野との比較・考察を行った。新たに得られた知見は以下の通りである。 1 建築・庭園・土木の分野における「景観」概念を学校教育プログラムから見ると、土木分野については、19世紀には都市の美化という観点から景観概念が抽出できるが、20世紀になると国土開発の近代化にともなって景観概念の欠如が著しくなる。一方造園教育では、19世紀における英国式風景庭園の影響から、20世紀におけるフランス式整形庭園の再評価への移行が見られた。土木・造園いずれにおいても、学校教育における「景観」の意味は都市の植栽空間との関連で限定的に言及されている。 2(1)建築・庭園・土木の分野における「景観」概念の関連という点に関しては、とくに1920年代のモダニズム運動における建築・造園の緊密な関係がみられた。すなわち、従来の建物・背景(都市的環境もしくは自然的環境)の二重構造から、建物・敷地周辺環境(おもに植栽空間)・背景の三重構造において景観配慮がなされるようになる。 (2)ル・コルビュジエの「景観」概念と具体的な建築作品の制作との照合については、「建築的プロムナード」を主題として検討した。ル・コルビュジエのいくつかの建築作品の制作プロセスに焦点を当て、その景観構成の手法(景観の三重構造の再編)を具体的に明らかにすることにより、19世紀までの静的景観(シーン)に対して、20世紀の建築デザイン理論における動的景観(シークエンス)への主題の変容が明らかとなった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)