高移動度を有するアモルファス分子材料の創製に関する研究
Project/Area Number |
12750734
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
景山 弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50294038)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | アモルファス分子材料 / 分子性ガラス / 電荷輸送 / ホールドリフト移動度 |
Research Abstract |
われわれは、室温以上で安定なアモルファスガラスを容易に形成する低分子系有機物質群(これを、アモルファス分子材料あるいは分子性ガラスと呼んでいる)の創製に関する一連の研究を行っており、その物性研究の環として、分子性ガラスにおける電荷輸送の研究を行っている。本研究は、分子性ガラスにおける電荷輸送特性を分子構造と相関させて検討し、高移動度を有するアモルファス分子材料を創製するための分子設計指針を確立することを目的としている。本年度は、新規トリス(オリゴアリレニル)アミン類を設計・合成し、それらのガラス状態における電荷輸送特性を検討した。 創出した新規トリス(オリゴアリレニル)アミン類のホールドリフト移動度は、温度293K、電場強度1. 0x10^5 Vcm-1において、約1. 0x10^<-2>cm ^2V^<-l>s^<-l>であり、これらの物質は、有機非晶固体としては世界最高レベルのホールドリフト移動度を示すことが明らかとなった。移動度の電場強度および温度依存性をdisorder modelにより解析した結果、これらの物質の移動度が大きいのは、主にprefactor mobilityが大きいことに基づくことが明らかとなった。また、分子性ガラスのみならず、高分子分散系における電荷輸送特性についても検討し、これらの物質のprefactor mobilityが大きいのは、波動関数減衰定数が大きいことに基づくことがわかった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)