ゲノムプローブを用いた昆虫染色体における分子変異の視覚化-家蚕のComparative Genomic Hybridizartion(CGH)による染色体同定-
Project/Area Number |
12760036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
蚕糸・昆虫利用学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐原 健 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30241368)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | CGH / ゲノムDNA / FISH / レトロトランスポゾン / 家蚕 / 性染色体 / 染色体同定 / NOR |
Research Abstract |
昨年度の研究により完成した家蚕CGHの実験設定に従って、異なるラベルを施した雌雄ゲノムプローブを用いてCGHシグナルを解析した結果、これまで同様な長さの2価染色体と考えられていたWZ染色体対はZ染色体がW染色体に螺旋状に絡みつくシナプシスを形成することが明らかとなった。また、GISH(genomic hybridization)を応用してペイントされたW染色体をメルクマールとして家蚕ゲノムに大量のコピーが存在するレトロトランスポゾン(BMClとBml)の性染色体上における分散状況をさらに検討した。また、BMClとBmlの2プローブによるFISHを行いその結果を前述の結果と比較した。いずれのレトロトランスポゾンもW染色体上に数〜十数のシグナルが存在し、Z染色体における分散とは必ずしも相同ではないことを確認した。 また、BMClは3つの常染色体に特に集中して存在しており、昨年の研究でこのうち一つはその長さと形状から最長かもしくは2番目に長いknobed-chromosome(Traut,1976)である能性が高いと考えられたものについてさらに細かい検討を行った。 GISHに雌ゲノムプローブを用いても雄ゲノムプローブを用いてもこの染色体には4もしくは5つのペイント/ブロックシグナルが認められた。同時に用いたBMClプローブでは同様の4シグナルが認められることから、雌雄プローブによるシグナルは何れもBMCl由来であることが考えられる。家蚕を含む3種の鱗翅目昆虫における中腸細胞のWボディーに対するCGHからW特異的なシグナルについての検討を行ってみたが、家蚕では特異性は認められない。この点については新規の手法を用いてW染色体内に存在する配列の簡便な同定を行う必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)