遺伝子タギングによる植物の過敏感細胞死関連遺伝子の単離とその機能解析
Project/Area Number |
12760230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
石川 敦司 福井県立大学, 生物資源学部, 講師 (70264687)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 遺伝子タギング / 過敏感細胞死 |
Research Abstract |
申請者は今までに、シロイヌナズナのT-DNAタギングラインをスクリーニングし、病原微生物非存在下で細胞死を発現する細胞死突然変異体(lin : lesion initiation mutant)を単離してきている。現在までにlin1変異体とlin2変異体の原因遺伝子を同定した。LIN1遺伝子は葉緑体に存在するChaperonin 60β(CPN60β)を、LIN2遺伝子は葉緑体に存在するcoproporphyrinogenIII oxidase(CPO)を支配していた。 CPN60βは葉緑体内でタンパク質のフォールディングに関与していると考えられている。実際、大腸菌で作成したCPN60βは、in vitroにおいてタンパク質のアグリゲーションを阻害したことから、シャペロン活性を持つことが明らかになった。またlin1変異体を高温で処理すると、野生型植物体よりも早く枯死した。これらのことから、lin1変異体においては,葉緑体におけるシャペロニン活性の低下に伴い、異常なタンパク質の蓄積が起こり、これがストレスとなり細胞死の発現を誘導していると予想された。 また、CPOは葉緑体内に存在するポルフィリン合成系の酵素である。lin2変異体においては、T-DNAと融合した異常なCPO mRNAが蓄積していたことから、正常なCPOが作られず、葉緑体内にポルフィリン生合成の中間体が蓄積していると考えられた。これら中間体は、光を吸収して活性酸素を発生することから、lin2変異体においては、葉緑体における活性酸素ストレスが細胞死の発現を誘導していると予想された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)