GABA受容体におけるニューロアクティブステロイドの作用部位の同定
Project/Area Number |
12770052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
上野 晋 産業医科大学, 医学部, 講師 (00279324)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ニューロステロイド / GABA受容体 / グリシン受容体 / アフリカツメガエル卵母細胞 / ニューロアクティブステロイド |
Research Abstract |
細胞膜に存在する神経伝達物質受容体に作用して神経の興奮性を変化させるステロイドホルモンをニューロアクティブステロイド、あるいはニューロステロイド(以下NSと略)と呼ぶ。NSが作用する神経伝達物質受容体の一つにGABA(γ-アミノ酪酸)受容体があるが、その作用部位については未だ明らかではない。本研究では5α-THDOC(アロテトラヒドロデオキシコルチコステロン)を用いてGABA受容体におけるNSの作用部位を同定することを試みた。 アフリカツメガエル卵母細胞発現系を用いた二電極膜電位固定法により、リガンド誘発電流に対する5α-THDOCの作用について検討した。最大反応の5〜10%のリガンド誘発電流に対して、まずGABAρ1受容体では5α-THDOC(20μM)により134±19%の増強が認められた。一方、グリシンα1受容体では45±7%しか増強反応が認められなかった。そこでN末端より膜貫通領域の3番目(TM3)までの部分がグリシン受容体α1サブユニット、TM3〜C末端までがGABA受容体ρ1サブユニットで構築されたキメラ体C1について検討したところ、GABAρ1受容体とほぼ同等の5α-THDOCによる増強作用が濃度依存的に認められた。一方C1と対称的なキメラ体C2ではグリシンα1受容体と同様に増強作用が弱かった。さらにN末端よりTM4の直前までの部分がグリシン受容体α1サブユニット、TM4〜C末端までがGABA_A受容体α1サブユニットで構築されたキメラ体を新たに構築し検討したところ、20μMの5α-THDOCによってGABAρ1受容体と同程度の増強作用(128±43%)を認めた。 本研究から、GABA受容体サブユニット上には5α-THDOCの作用に必須な特異的領域が存在し、それはサブユニット上のTM4〜C末端の間に存在することが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)