家族性発症する胃癌のDNAコピー数・遺伝子・染色体異常に関する研究
Project/Area Number |
12770088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小賀 厚徳 山口大学, 医学部, 助手 (90243633)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 胃癌 / DNA / ゲノム / CGH / 家族性 |
Research Abstract |
家族性胃癌の頻度および各種細胞周期と関わりの深い遺伝子発現について、家族性胃癌群と家族歴のない胃癌群間で比較した。当研究で用いる家族性胃癌は、本人以外に家族内で2人もしくはそれ以上の胃癌発生が見られた場合と定義した。山口県北部地域の基幹病院にご協力をいただき、家族性胃癌の発生頻度をカルテにて調査した。その結果、190症例中12例(6.3%)が家族性胃癌(本人以外に2人以上の胃癌発生有り)であることがわかった。うち3例は本人以外の胃癌発症が家族内に3人みられたほとんどの対象患者の現住所は、1市1群内の狭い範囲内にあり、当該地域は都市部に比し人口の移動も小さいと考えられ、この疫学的調査の信頼度は高いと考えられる。次に、細胞周期回転を促進さす働きのあるあるいは抑制する働きのあるタンパクについて、免疫組織化学染色法を用いてそれらの発現を調べた。p53,Mib-1,p21,cyc-E, p27について、家族性胃癌と非家族性胃癌の症例間で差は認められなかった。また、家族内に胃癌患者が自分以外に1人以上みられた19例について、Epstein-Barr virus(EBV)との関連を調べたところ、全例がEBV陰性であった。さらに、胃癌患者の血液型を調査した。A型の患者が有意に(χ二乗検定)多かったが、家族性胃癌においてもA型患者が多く、家族性胃癌に特徴的な血液型分布は見いだせなかった。以上、家族性胃癌とそうでない群でいずれも有意な差を見いだせなかった。 胃癌のCGH研究に関し、組織型、占拠部位間で一部差を認めたが全体として大差はないこと、DNA diploidとDNA aneuploid群間の差が大きかったこと、6P,7Pに高頻度に高レベル増幅を認めたことを報告し論文として出版された(Jpn J Cancer Res. 92(7):740-747)。その他、他臓器原発癌についてCGH(comparative genomic hybridization)研究を実施し、複数の論文として出版された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)