胃がんおよび大腸がんの発育・進展とPPARγとの接点について
Project/Area Number |
12770095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
冨田 茂樹 獨協医科大学, 医学部, 助手 (90275751)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | PPARγ / 胃がん / 大腸がん / PPAR γ |
Research Abstract |
(1)最近,腫瘍発生における核内ホルモン受容体ファミリーの一員であるペルオキシソーム増殖剤活性化受容体γ(PPARγ)の役割が注目されている.胃がん,大腸がんなどの培養細胞においてもPPARγの発現が確認され,さらにリガンドよる抗腫瘍効果が報告されている.しかし,現時点ではPPARγと胃がん・大腸がん発生との接点については不明瞭な点が多い.そこで大腸がんおよび胃がんを対象にPPARγとの接点について検討した。 胃がんおよび大腸がん標本を対象に、免疫組織学的方法を用いたPPARγ蛋白の発現部位の相違(第89回日本病理学会総会,第59回日本癌学会総会),培養細胞を対象にRT-PCR法でpparγmRNAの発現(第89回日本病理学会総会)を検討し,発現部位の差異から胃がんおよび大腸がんの発育・進展との関係を明らかにした. (2)大腸がんでの腺腫癌相関における遺伝子異常のなかで,ras遺伝子異常の有無は発育・進展のに関与すると推測されている.また正常な状態では細胞増殖抑制作用を有する、pparγ遺伝子は直接ras遺伝子を抑制することが報告されていることから,ras遺伝子異常(codon12)とpparγ遺伝子異常(Pto12Ala)の相関を検討した. まずPCR-RFLP法で胃がん・大腸がんでのpparγ遺伝子異常の頻度(第89回日本病理学会総会),さらに大腸がんでras遺伝子異常とpparγ遺伝子異常との関係(第86回日本消化器病学会総会,International Journal of Molecular Oncology, in press)を検討したところ,胃がんでの異常はなかったが,大腸がんにおいてはras遺伝子正常群にpparγ遺伝子異常を多く認められ,ras遺伝子正常群での発育・進展にpparγ遺伝子異常が関与することを予測した. 今後所有している培養細胞株(大腸がん,胃がん)を対象に,ras遺伝子とpparγ遺伝子の相互関係を明らかにし,病理検体解析への応用、診断の向上を目指す.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)