Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
マウス骨髄由来培養マスト細胞(BMMC)の分化と形質発現においてmi遺伝子産物である転写因子MITFが関わっていることが明らかにされている。我々はこれまでc-kitレセプター、マスト細胞特異的プロテアーゼ(MMCP)、α4-integrin、そしてα-MSHレセプター(MC1R)の発現がMITFによって制御されていることを明らかにしてきた。これらは非活性化状態のマスト細胞で、MITFがその形質発現に関わっている例である。マスト細胞はIgEを介した特異的抗原刺激によって、またその他の非特異的刺激により様々なサイトカインを産生・放出し生体において様々なアレルギー反応の惹起に中心的な役割を果たしていることが知られている。そこで我々は、活性化マスト細胞でのサイトカイン産生におけるMITFの関わりを検討した。正常マウス由来BMMC(+/+ BMMC)とmi遺伝子座に突然変異を持つmi/miマウス由来BMMC(mi/mi BMMC)をIgE/DNP-HASで抗原刺激した場合のIL-3,IL-4,IL-5,IL-6,IL-13,TNF-α遺伝子の発現誘導をNorthern blot法で調べた。その結果、+/+BMMCでは刺激後30分以内にIL-4,IL-6,IL-13,TNF-α mRNAの発現が誘導された。ところがmi/mi BMMCではTNF-α mRNAの発現が全く誘導されず、また逆にIL-5mRNAの発現が強く誘導された。この結果からMITFがマスト細胞においてTNF-αの発現を誘導すると共に、IL-5の発現を抑制していると考えられた。その機構を調べる為にTNF-α遺伝子とIL-5遺伝子の上流をクローニングし実際にMITFがどのように発現制御に関わっているか検討している。
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