ウイルスベクターによる樹状細胞への高効率遺伝子導入と癌免疫遺伝子治療への応用
Project/Area Number |
12770230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
西岡 安彦 徳島大学, 医学部, 講師 (70274199)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 樹状細胞 / 遺伝子導入 / アデノウイルスベクター / IL-12 / 免疫遺伝子治療 / 腫瘍免疫 / 抗腫瘍効果 |
Research Abstract |
平成13年度は、アデノウイルスベクターを用いてヒト単球由来樹状細胞へのインターロイキン12(IL-12)遺伝子導入を行い、その免疫学的性状を解析した。まず通常の感染法を用いてヒト樹状細胞に対して20MOI(multiplicity of infection)にてAx1Cihp40ip35による遺伝子導入を行い、その培養上清中のIL-12p70蛋白の産生をELISAにて検討したが、IL-12の産生は認められなかった。一方、我々の開発した遠心法を用いてAx1Cihp40ip35を感染させたところ、経時的にIL-12p70の産生が認められ、48時間で8.1ng/10*6 cellsのIL-12産生を得た。また、IL-12遺伝子導入樹状細胞のviabilityはアデノウイルス感染を行っていない樹状細胞と同程度であり、遺伝子導入操作による細胞障害性は認められなかった。IL-12遺伝子導入樹状細胞の表面抗原発現を検討したところ、コントロールのEGFP遺伝子を導入した樹状細胞と比較してCD80、CD83、CD86、HLA classI、classIIの発現増強を認め、やや成熟した表現形を示した。しかし、FITC-デキストランを用いた貧食能の検討では、コントロールの樹状細胞と同程度の貧食能を認めた。またIL-12遺伝子導入ヒト樹状細胞の免疫増強効果を、アロ及びオートのヒト混合白血球反応(mixed leukocyte reaction : MLR)を用いて検討した。その結果、いずれの反応においてもIL-12遺伝子導入樹状細胞は、コントロールである遺伝子導入を行っていない樹状細胞およびコントロールのEGFP遺伝子を導入した樹状細胞に比較して、リンパ球刺激活性の著しい増強を認めた。以上からヒト樹状細胞に対してもIL-12遺伝子導入が可能であり、IL-12遺伝子導入ヒト樹状細胞は強力な免疫増強作用を有することが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)