環境有害物質の気道上皮細胞に及ぼすサイトカイン分泌刺激の細胞内情報伝達機構の研究
Project/Area Number |
12770293
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡崎 仁 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80261973)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | ディーゼル排気粒子(DEP) / 気道上皮細胞 / 細胞内情報伝達 / サイトカイン / DEP |
Research Abstract |
培養皿に気道上皮細胞株A549をsubconfluentな状態に培養し、50μg/mlの濃度のディーゼル排気粒子懸濁液で刺激する。気道上皮細胞からIL-8、GM-CSFなどの炎症性サイトカインの産生が増強し、そのメカニズムの一つとしてNF-κBの活性化がおこっていることは以前より示されているが、ディーゼル排気粒子による刺激では、IL-8の産生は刺激されるにもかかわらず細胞質内でNF-κBと結合しているIκBのリン酸化および分解がおこらない。一方で細胞骨格系に関与するSmall G proteinのRhoAは活性化することによりNF-κBを活性化することが知られており、実際Rhoの活性化、すなわちGDP結合型からGTP結合型への変換、をRhotekinのRho結合ドメイン(主にRhoA、RhoCに結合)による免疫沈降で調べると刺激後2分程度で活性がすみやかに上昇し徐々に減退する。RhoBは同じRhoの中でも逆にNF-κBの活性抑制に働くとされているが今回のアッセイ系では検出されない。同じファミリーに属するsmall G proteinのRac1、Cdc42の活性はPak1のRac1およびCdc42結合ドメインを用いたアッセイ系では活性は上昇しない。おなじ粒子状物質である活性炭ではRhoの活性化は見られない。Rhoは細胞骨格系の維持に必須の蛋白質であり、dominant negativeなRhoの強制発現系は細胞の分裂に影響を及ぼす可能性が高いため、現在A549気道上皮細胞株にTet-off gene expression systemを用いた誘導性の発現を試み、気道上皮細胞におけるRhoAの機能解析が進行中である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)