脳室周囲白質軟化症の脳波デジタル解析を利用した神経生理学的検討
Project/Area Number |
12770384
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥村 彰久 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助手 (60303624)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 早産児 / 脳室周囲白質軟化症 / 脳波 |
Research Abstract |
回復期異常は白質障害を鋭敏に反映し、これを認めた早産児は脳室周囲白質軟化症を高率に発症する。しかし、回復期異常は波形そのものの変化が主たる所見であるため、その判読には熟練を要する。早産児脳波のθ・α・β成分について、脳波デジタル情報解析を用いて、回復期異常による変化が客観的に把握できるかどうか検討した。 対象は、修正1歳時に正常発達を確認した早産児各10例の受胎後29-30週、31-32週、33-34週における脳波と回復期異常を認めたのべ12回の脳波とした。脳波は、ハイブリッド脳波計neurofax7414を用いて記録し、解析プログラムfocusを用いて高速フーリ工変換し、脳波パワーの平方根を振幅として解析した。解析には、両側の前頭部、中心部、後頭部を関電極、同側の耳朶を不関電極とした単極誘導を用いた。双極誘導と単極誘導を同時に表示して、双極誘導にて高振幅徐披が連続的に出現しており、かつアーチファクトの混入がない10秒間の脳波の断片をそれぞれ6箇所抽出し、短極誘導で解析してその平均値を算出した。今回は、4-6Hz・6-8Hz・8-12Hz・12-20Hz・20-30Hzの5周波数帯域に分けて検討した。統計学的解析には、Mann-WhitneyのU検定を用いた。 前頭部および中心部については、いずれの周波数帯域・受胎後齢において有意差を認めなかった。後頭部では、すべての受胎後齢で回復期異常群において後頭部の12-20Hzの周波数帯域で振幅が有意に高値であった。それ以外の周波数帯域では、有意差を認めなかった。 回復期異常では、mechanical brushという速波バーストが出現することが知られている。脳波デジタル情報解析により、回復期異常を12-20Hzの成分における振幅の増大として把握できる可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)