成長ホルモンの成長促進作用と動脈硬化抑制機構の分子機序に関する研究
Project/Area Number |
12770387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
黒丸 龍一 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (60304804)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 成長ホルモン / 受容体 / 脂質代謝 / 動脈硬化 / 体脂肪 / ポストゲノム / 遺伝子多型 / 成長 / 遺伝子 / 多型 |
Research Abstract |
成長ホルモン(GH)欠損症のGH治療ナかの脂質パラメーターの変化の解析 2種以上のGH分泌刺激試験に対するGH頂値が全て10ng/ml未満である特発性GH欠損症のうち、すでに36か月以上GH治療を継続している56例(男児43例、女児13例)について、GH治療開始時、およびGH治療中は治療開始後3か月ごとの、身長、体重、身長SDスコア(HSDS)、肥満度などの体格のパラメータ、および体脂肪率(%BF)、血清LDLコレステロール(LDLC)の経時的変化の相関関係について解析した。 GH治療中の36か月間のHSDSの変化(ΔHSDS)と6か月間の%BFの変化(Δ%BF)には有意な相関が認められた。しかし36か月間のLDLCの変化(ΔLDLC)はΔ%BFともΔHSDSとも相関しなかった。 GH受容体遺伝子P561T多型解析 特発性小児GH欠損症97例について、末梢血中の白血球よりgenomic DNAを抽出し、PCR-RFLP法にてGH受容体のP561T多型を同定した。GH受容体遺伝子のexon10を含む領域をPCRで増幅後、PCR産物を制限酵素StuIを用いて処理し、P561Tの有無によりwild homozygote(W)とmutant heterozygote(H)に分類した。 W群とH群でΔHSDS、Δ%BFに有意差を認めなかったが、ΔLDLCには有意差が認められた(P=0.0482、Mann-WhitneyのU検定)。すなわち、LDLCの変化はW群に比してH群で有意に小さかった。LDLCがW群でのみ顕著に変化したことが、ΔLDLCが他のパラメータの変化と相関しない一因であると考えられた。本多型は成長には影響せず、その役割は不明とされていたが、LDLC代謝に関係している可能性が示唆された。 なお、GH受容体遺伝子P561T多型頻度はW群92.8%、H群7.2%であった。これは文献上報告されている正常集団におけるGH受容体遺伝子P561T多型の頻度と比較して、統計学的に差はない。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)