Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
経カテーテル的バルン弁形成術における脳循環の変化と内因性一酸化窒素の役割を検討するために、成犬5頭に対し以下の実験を施行した。前年度と同様に、採血・採尿を行い血算・肝機能・腎機能等の基礎値を得た。続いてケタラールによる静脈麻酔を施行し鎮静させた後、レスピレーターにて呼吸管理し、安定させる。次に下肢より大腿動・静脈にカテーテルを留置し、動・静脈圧をモニターした。次いで、右側開胸して心嚢切開し、肺動脈、上行大動脈、腕頭動脈を十分露出させ、超音波血流プローブを装着。その後軽く閉胸し、血行動態を安定させた。実験用ポリグラフと超音波血流計により脳血流の基礎値を得た。次に弁形成用バルンカテーテルを用い肺動脈血流を遮断した場合と、大動脈血流を遮断した場合での脳血流の変化を観察した。一酸化窒素(NO)の阻害剤であるN omege-nitro-L-arginineを静注し、脳循環の変化を確認し、カテーテルインターベンションをおこなわない状態での状態と比較検討した。