ストレス誘広性内分泌障害による海馬位常シスプス形成と神経細胞接着因子との関連
Project/Area Number |
12770525
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
高橋 良斉 滋賀医大, 医学部, 助手 (70303766)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ストレス / 海馬 / 副腎皮質ステロイドホルモン / 神経細胞接着因子 / 糖鎖ポリシアル酸 / PSA-NCAM |
Research Abstract |
本年度は、ストレス負荷による海馬異常シナプス形成に関わる機序解明の方策の一環として、Single prolonged stress(SPS)負荷ラットを用い、シナプス形成のマーカーとして神経細胞接着分子(NCAM)の糖鎖ポリシアル酸(PSA)に対する抗体を用いて解析を行なった。 2か月齢Sprague-Dawley雄性ラットを用い、SPSとして、拘束ストレス2時間、強制水泳ストレス20分、エーテル麻酔を連続して行なった。7日後に再ストレスとして拘束ストレス30分を負荷した。終了直後、6時間後、12時間後、24時間後に還流固定を行って脳を取り出し、海馬を含む冠状断での凍結切片を作製し、抗PSAモノクローナル抗体を用いて、免疫染色を行なった。 コントロール群では海馬歯状回顆粒細胞層の最内側にPSA陽性顆粒細胞を認め、その軸索である苔状線維にもPSAの発現を認めた。SPS群およびAcute Stress群(SPSにおける再ストレスのみを負荷)との比較において、コンピューターによる画像解析を用いて検討したが、統計学的に有意な変化は認められなかった。しかし、SPS群の一部の個体においては、PSA陽性顆粒細胞数が減少したものの残った細胞でのPSA発現は増強しており、遅れて苔状線維でもPSA発現が増加する傾向がみられ、その増加は明瞭層においてより顕著であった。これは、ストレス負荷により神経細胞の脱落、再生、新しいシナプスの形成が生じている可能性を示唆する。 平成13年度には動物数を増やすとともに、免疫電顕による検討を行なう。また、副腎摘出術により副腎皮質ステロイドホルモンを枯渇させたラット、および副腎皮質ステロイドホルモン過剰投与ラットに対して同様のストレス負荷を実施し、副腎皮質ステロイドホルモンと、ストレスによる海馬異常シナプス形成との関係をより明らかにする計画である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)