Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
1.各種腎組織のメサンギウム領域の定量化昨年度に引き続き、各種腎組織でのメサンギウム領域の定量を我々が最近開発した画像解析ソフトを用いて、自動画像解析装置[KS300]にて行った。その結果、IgA腎症や非IgA増殖性糸球体腎炎、糖尿病性腎症では膜性腎症や微小変化型ネフローゼ症候群の腎組織に比較して、明らかなメサンギウム領域の拡大が認められた。2.光学顕微鏡レベルでのin situ hybridization法megsinのプローブを用いて、非放射性標識法によるin situ hybridization法を行った。各種腎組織ともmegsin mRNAの発現は、糸球体を中心に認められ、特にメサンギウム細胞の局在と一致していた。mRNAの発現の程度を定量化する目的で自動画像解析装置を用いたが、逆に主観が入ることが多かったため、糸球体全体の総細胞数を数え、次に糸球体内での陽性細胞数を数えることにより、糸球体全体の総細胞数に対する百分率で陽性細胞の割合を算出した。その結果、mRNAの発現はIgA腎症や糖尿病性腎症で強く認められた。3.megsin抗体を用いた免疫組織染色昨年度と同様に我々が作成したポリクローナル抗megsin抗体を用いて各種腎組織に免疫組織染色を行った。その結果、ポリクローナル抗megsin抗体は各種腎疾患とも糸球体を中心に染色され、その局在は特にメサンギウム領域に限局していた。蛋白レベルでの発現の程度は、IgA腎症や非IgA増殖性糸球体腎炎、糖尿病性腎症で膜性腎症や微小変化型ネフローゼ症候群の腎組織に比較して増加していた。4.megsin蛋白の抗体作製今年度は3で用いた抗体とは別に、数種類のモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体の作成に成功した。この新たに作成した抗体については、学術英文誌(Biochem Biophys Res Commun)に掲載された。
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