腸管におけるビタミンD受容体遺伝子の発達段階特異的発現制御機構
Project/Area Number |
12770617
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山本 浩範 徳島大, 医学部, 助手 (60314861)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ビタミンD / ビタミンD受容体 / 遺伝子発現 / カルシウム / 腸管 |
Research Abstract |
ビタミンDは、腸管からのカルシウム吸収を促進する因子であり、骨代謝調節機構に重要な役割を果たしている。ビタミンDの生理作用は核内受容体であるビタミンD受容体(VDR)の機能を介して発揮される。VDRは、カルシウム・リン代謝調節の役割を担う臓器に強く発現しているが、腸管でのビタミンD作用効果は発達段階において異なり、主に離乳以降において増強することが知られている。すでに我々は、ヒトVDR遺伝子のプロモーター解析により、腸管特異的エンハンサー領域を同定し、ホメオボックス遺伝子であるCdx-2がVDR遺伝子の小腸での発現に重要は働きをしていることを明らかにした。本研究では、腸管におけるビタミンD受容体遺伝子の発達段階特異的発現制御機構の解明を試みた。ラット小腸よりラットCdx-2cDNAをクローニングし、発達段階におけるCdx-2発現をノーザンブロット法により確認した結果、VDR発現は、生後4週より著しく誘導するのに対し、Cdx-2発現は離乳期前後において全く変動しないことが明らかになった。また、離乳を一週早めた早期離乳ラット小腸においては、VDRの発現誘導時期は早まるが、Cdx-2においては変化は見られなかった。さらに、同定したヒトVDR遺伝子の腸管特異的エンハンサー配列を含む合成DNA断片をプローブとし、授乳期(2週齢)のラット小腸粘膜から抽出した核蛋白質を用いてゲルシフトアッセイを行った結果、Cdx-2の結合は確認されなかった。以上のことから、VDR遺伝子の発達段階特異的発現制御にはCdx-2の発現誘導は必須でなく、授乳期においてCdx-2機能を制御する因子の存在が重要であることが示唆された。今後、酵母One-hybrid法およびTwo-hybrid法を用いた発達段階特異的発現制御因子の検索を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)