Project/Area Number |
12770638
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
永井 竜児 熊本大学, 医学部, 助手 (20315295)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | メイラード反応 / AGE / グリケーション / 動脈硬化症 / 糖尿病合併症 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
AGE受容体の解析:既に我々は、macrophage scavenger receptor class A(SR-A)が主要なAGE受容体として機能していることを明らかにしている。本年度はHDL(high density lipoprotein)受容体であるSR-BIもAGE受容体として機能し、AGE化蛋白はSR-BIを介した(i)HDLからコレステロールの肝細胞への選択的取り込み、(ii)抹消細胞からHDLへのコレステロール搬出系の両者を阻害することを明らかにした。さらに、酸化LDL(low density lipoprotein)受容体として知られるマクロファージ系細胞に発現するCD36及び、血管内皮細胞に発現するLectin-like oxidized LDL receptor-1(LOX-1)もAGE化蛋白を認識することから、生体で生成したAGE化LDLはSR-Aのみならず、CD36やLOX-1を介して細胞内に取り込まれ、細胞の泡沫化を起こすことが示唆された。また、マクロファージの分化マーカーとして知られるgalectin-3もAGE受容体として機能することを明らかにした。 主要AGE構造体の同定とその局在の検討:家族性筋萎縮性側索硬化症(FALS)患者の神経細胞内にある硝子性封入体にCML及びimidazoloneが蓄積していることを明確にした。現在までメチルグリオキサールは主として細胞内の解糖系より生成すると考えられてきたが、今回、メイラード反応の中間体であるシッフ塩基からも生成することが、蛍光ラベル法を用いたHPLCによる解析から明らかとなり、さらに生成したメチルグリオキサールによってCEL及びimidazoloneが生成することが明らかとなった。特にCELは、I型糖尿病の発症によって血中濃度が上昇することが知られるアセトールからも生成することが明らかとなり、生体では解糖系のみならず、メイラード反応およびアセトールからCELが生成する可能性が示唆された。
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