消化器癌の予後因子および遺伝子治療としてのHMGI(Y)に関する解析
Project/Area Number |
12770695
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
阿部 展次 杏林大学, 医学部, 助手 (40266747)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | HMGI(Y) / 膵癌 / 膵管内乳頭腫瘍 / 免疫組織化学 / RT-PCR |
Research Abstract |
本研究では、基礎的検討として発癌機構においてのHMGI(Y)過剰発現の役割、意義を明らかにし、さらに消化器癌におけるHMGI(Y)発現を検討し、HMGI(Y)発現レベルが臨床的にブロードスペクトラムな腫瘍マーカー、予後因子になりえるか否かの解明を目的としている。我々は昨年度まで、大腸癌や膵癌におけるHMGI(Y)発現を検討し、HMGI(Y)過剰発現がこれらの発癌機構に深く関与している可能性があることを報告してきた。本年度は、多段階発癌すると考えられている膵管内乳頭腫瘍におけるHMGI(Y)発現を免疫染色により解析した。対象は病理組織学的に膵管内乳頭腫瘍と診断された25例33病変(軽度異型性病変20例、borderline lesion7例、癌6例)。非腫瘍性膵組織で認められた染色レベルを陰性、通常型膵管癌で認められた染色レベルを陽性とすると、膵管内乳頭腫瘍における陽性率は、軽度異型性病変0%(0/20)、borderline lesion28.6%(2/5)、癌50%(3/6)であった。本検討より、膵管癌、一部の悪性膵管内乳頭腫瘍、良性膵管内乳頭腫瘍(borderline lesion)においてHMGI(Y)蛋白が過剰発現していることが明らかとなった。腫瘍性病変におけるHMGI(Y)過剰発現の分子生物学的機構、意義は現在のところ不明であり今後の検討課題であるが、膵組織においてもHMGI(Y)過剰発現は多段階発癌機構に深く関与していることが推察された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)