脳虚血における低脳温の神経細胞保護効果と転写因子DNA結合能の変化
Project/Area Number |
12770763
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Institute of Brain and Blood Vessels |
Principal Investigator |
赤路 和則 (財)脳血管研究所, 講師 (90276262)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
(目的)局所一過性脳虚血において、虚血中低脳温が遺伝子発現や転写活性にどのように影響し、神経細胞の生死に関わっているかを考察した。 (方法)雄性Wistar Ratを用いて、MCA閉塞を行った。閉塞は1時問とし、その後再潅流を行った。虚血中、21度の部屋に覚醒下で放置した群(常温群)と1度のcold roomに放置した群(低脳温群)とを比較検討した。再潅流3、6、24時間後に潅流固定を行い、線条体、海馬のレベルで切片を作製し、c-Fos、c-Jun抗体を用いて免疫組織化学染色を行った。また、再潅流48時間後に断頭し、TTC染色にて梗塞面積の測定を行った。さらに、再潅流3、72時間後に断頭し、同側皮質で脳組織を採取し、転写因子AP-1、SP-1のDNA結合活性を検討した。 (結果)梗塞面積は、低脳温群で、皮質において有意に縮小していた。c-Fos発現は、皮質において、3時間後で、低脳温群で強く認めた。AP-1のDNA結合活性も、3時間後で、低脳温群で増強していた。 (結論)低脳温の皮質での神経細胞保護効果のメカニズムとして、早期のc-Fosの強い発現が、その遺伝子産物、c-Fos、c-Junの2量体であるAP-1転写因子のDNA結合活性を増強させることにより、神経細胞生存になんらかの役割を持つ可能性が考えられた。 研究者は、以上の内容を第20回国際脳循環代謝シンポジウム(brain2001)で発表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)