Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
本研究では高強度生体内吸収性材料を脊椎初期内固定として使用した人工椎間板置換術の有用性を、動物モデルにおいて生体力学的、組織学的に検討した。平成13年度は成羊腰椎を用いた人工椎間板置換椎間の2年経過例の力学試験および組織学的検討を行った。結果、初期固定として用いた高強度生体内吸収性材料は6ケ月の時点で分解・折損し、置換椎間の可動性が生じ、減少傾向はあるが保持されていた。人工椎間板界面は椎体からの進入骨梁で満たされ、人工椎間板繊維内に三次元的に骨梁が進入していた。また引張試験で評価した界面の力学的強度は経時的に増加し、術後15ケ月および24ケ月では現在まで報告されたセラミックス材料の界面強度をはるかに越える値を示した。本試験では成熟サル8頭を用い、デザインを変更した前方置換型および後方置換型の二種類の人工椎間板をそれぞれ2椎間に前方・後方進入で挿入した。後方置換モデルは左右分割型とし、特別に開発した椎間板挿入用治具を用いて、外側進入にて左右両側より椎間板再建を行った。前方置換モデルはFabric内に高強度吸収性材料によるピンを設置して、置換早期のデバイスの安定性を付加した。また骨伝導能を高める目的で人工椎間板表面にハイドロキシアパタイト/PDLLA材料を付加した新しいモデルの移植を行い、6カ月後の界面状態について検討する。現在術後3ケ月の経過観察中であり、挿入椎間板の脱転、移動もなく、順調な経過である。
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