網膜色素上皮に発現するG蛋白共役受容体遺伝子の網膜変性症例での変異とその機能
Project/Area Number |
12771023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森村 浩之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70314325)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 網膜色素上皮 / G蛋白共役受容体 / ビタミンA / 網膜色素変性症 / 分子遺伝 / 異性化 / 候補遺伝子アプローチ / 網膜 / レチナール / 異性化反応 |
Research Abstract |
これまでに網膜色素上皮に発現し、ヒトで網膜色素変性症の原因遺伝子と同.定されているRGRというG蛋白共役受容体遺伝子の変異蛋白の機能を解析するために、培養細胞にヒトで報告されているS66R変異遺伝子を導入し、研究を行った。野性型RGRを遺伝子導入した293細胞ではa11-trans retinalを11-cis retinalに500nmの光照射により変換できたが、S66R変異RGRを導入した細胞ではその機能は著しく低下し、11-cis retinalの生成量は5分の1以下であった。また、蛋白の発現量をwestern blotにより解析したところ、野性型RGRに比較してS66R変異RGRの発現は5分の1以下であった。これらの結果よりS66Rの点変異による網膜色素変性症発症の機序は変異蛋白の発現量低下による機能低下と考えられる。 日本人の網膜色素変性症患者を対象とした変異検索では、RGR遺伝子には新たな変異を見出すことはできなかった。またRGRと同様にG蛋白共役受容体で網膜色素上皮に発現しているPeropsin遺伝子について検討を行った。まずヒトゲノムライブラリーをスクリーニングし、得られた遺伝子断片の塩基配列を決定することによりこの遺伝子が7つのエクソンよりなることを発見した。この情報をもとに網膜色素変性症患者を対象に変異検索を行った。L2l4Iの置換を網膜色素変性症患者でのみ認めた。正常コントロールではこの置換は認められなかった。家系調査につき現在検討中である。さらにRGRは網膜色素上皮でビタミンAの代謝に関与しているが、この代謝に含まれる酵素のうち近年眼底白点症の原因と同定されたRDH5遺伝子についても眼底白点症患者で変異検索を行った。その結果、日本人においても新規の変異V264G、L310EVを発見した。これらの変異は家系調査により劣性遺伝形式をとっていた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)