マウス二次口蓋形成を支配する遺伝子群と口蓋裂発症の分子機構
Project/Area Number |
12771097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
田谷 雄二 日本歯科大学, 歯学部, 講師 (30197587)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 二次口蓋形成 / 胎生期マウス / MEE細胞 / 細胞接着 / 細胞運動 / 上皮間葉転換 / 細胞死 / 口蓋突起挙上 / δEF1転写因子 / endothelin-1 |
Research Abstract |
本年度の実験では、マウス二次口蓋形成のin vivoと器官培養系におけるMEE細胞のアポトーシス・移住・形質転換に関する組織観察に基づき、上皮索消失に至る細胞レベルでの形態形成モデルについて検討した。Trowell器官培養システムを用いた培養実験では、in vivoでの上皮索形成から断裂期を経て間葉合流に至る形態形成過程を組織形態ならびに進行速度のうえで再現しうることと、MEE細胞の消失機序として提唱されているアポトーシス、移住、形質転換がいずれも培養系で起こりうることが確認できた。三次元空間でのアポトーシスの発現頻度の計測から、上皮索では早期にアポトーシスが誘発されており、組織容積当りでの出現頻度は上皮索形成期から間葉合流期までほぼ一定に保たれていることも確かめられた。カスパーゼ抑制因子を添加した培養実験では、MEE細胞の消失は遅れるが完全抑制には至らないことが判明し、カスパーゼ依存性と非依存性の経路が働くと推測された。MEE細胞の運動能に関して、CCFSE標識した口蓋突起培養試料のin situ観察により、上皮索周辺に位置して個々に分離したMEE脚胞が1時間に直線距離として10μm前後、MEE細胞の大きさとして1個程度の距離を移動しうることを確かめた。単独標識細胞の動きとして、上皮索内部での移動と上皮索より離脱する方向での移動が同じ観察視野で認められ、三次元空間での移動方向は一定していなかった。このMEE細胞の空間移動については、細胞自体が獲得した運動能による能動的な動きと、組織構造の改築に伴う受動的な動きとが考えられる。前者の高い細胞運動能は、を示す細胞の獲得には、アポトーシス細胞の貧食と関連すると考えられた。この貧食能を高めたMEE細胞が単独あるいは数個の細胞集団として間葉組織内に移住、サイトケラチン発現の停止を指標とした形質転換をきたすことも確かめられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)