Project/Area Number |
12771111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
戸田 孝史 東邦大学, 医学部, 助手 (40250790)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 口腔内立体認知 / 体性感覚皮質 / 特徴抽出過程 / 階層的情報処理 / 複合型受容野 / 歯根膜 |
Research Abstract |
本研究課題は、口腔内立体認知の観点から、慢性サル体性感覚皮質の口腔再現領域から単一ニューロン記録を行い、受容野の性質を検討するものである。解析の結果、受容野は第1体性感覚野前方部の3野から後方の1,2野に向かうにつれて大きく複雑になっていくことが明らかになった(階層的情報処理)。歯の機械的刺激に反応するニューロンでみた場合、3野のニューロンは少数歯の機械的刺激に反応するものが多いのにたいし、2野のニューロンは多数歯を受容野に含むものが多く、上下顎の対合歯、閉口筋、周辺の歯肉や口唇等を受容野に含むものがみられた(歯科基礎医学会総会、2001;Arch.Oral Biol.2001)。さらに上唇と下唇の対応する部位、舌とその周辺組織を受容野に含むニューロンも見出された(Arch.Oral Biol.2002;神経科学会大会、2001)。このような複合型受容野は、単一の対象物(食物、食塊等)により同時に刺激される複数の部位からの感覚入力が単一ニューロンレベルで統合、再現されていることを意味し、対象物の立体像を脳内で再構成するために不可欠な、特定の形態的特徴を検出する過程(特徴抽出過程)を反映している可能性が高い。少数のニューロンについては実際に複合型受容野の反応性について詳細に調べることができたが、これらの受容野においては、受容野を構成する各部分(例えば上唇と下唇、頬側歯肉と頬粘膜等)に対象物をあてがうことにより同時に触れると、各々単独に刺激した場合よりも反応が顕著に増大し、立体認知への関与を強く示唆するものであった。このように、ニューロンの受容野の範囲だけではなく、その受容野に種々の形態的特徴を有する対象物が実際に接触したときの反応性を調べることが今後の研究において必要であると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)