Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
顔面部の実質欠損や変形に対する顎顔面補綴治療として,エピテーゼが適用される.その製作行程において,シリコーン樹脂の色調を顔面皮膚色に調和させることは,現状ではほとんど術者の感覚のみに頼ったものであり,相当な熟練を要するものである.その作業をより合理的に改善するためには,患者の皮膚色の実態を詳細に把握することがひつようである.筆者は適切な色調を有したエピテーゼ材料や専用のシェードガイド等の開発に必要な,日本人の顔面皮膚色の計測を続けて来たが,今回は成人のデーターも加え,年代,性別,部位等での色調の差を検討した. 被験者は,本学歯学部学生,附属病院衛生士,職員および来院患者とした.測定部位は顔面皮膚上の4点(前額面中央部,左側眼窩部,左側頬部中央部,鼻尖部)とし,暗室内で非接触型の分光測色計(フォトリサーチ社製:PR-650)を用いて測定した.光源はセリック社製の人工太陽照明灯XC-100を使用し,標準白色板により各被験者ごとの較正を行った. 国際照明委員会にて制定され,現在最も一般的なL^*a^*b^*表色系にて,明度L^*,クロマティクネス指数a^*,b^*を測定し,性別,部位別,年齢別の平均値を用い,それぞれの条件間での色差ΔEab^*を求めた.顔面皮膚4点の部位,年齢および男女の皮膚色の差は,いずれも大きいことが認められた.このことより,エピテーゼの色調を顔面皮膚色にマッチさせるには,患者の性差,年齢および部位による色差を十分に考慮する必要があることが確認された.
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