低エネルギーレーザー照射による歯面処理効果とシーラントの接着性
Project/Area Number |
12771314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
磯貝 美佳 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (20291776)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Er : YAGレーザー / エナメル質 / シーラント / Er:YAGレーザー |
Research Abstract |
実験方法 A.レーザー照射後のエナメル質表層下の観察 被験歯のエナメル質表面に繰り返し速度10pps,先端出力50mJ/pulse,接触,注水の条件でレーザー照射を行い,試料断面をSEMおよび偏光顕微鏡にて観察した。 B.硬度の測定 実験Aと同条件で試料を作製し,レーザー照射面下20・40・60・80μmの深さにおける超微小硬度を測定した。なおコントロールは,非照射部エナメル質で同等の深さの硬度を測定した。 結果および考察 SEM観察から,レーザー照射後に形成された陥凹部に沿って脱灰性の異なる層が認められた。 また,偏光顕微鏡においても同部位に偏光性の異なる層が認められた。この層は白色か淡青色を示し,周囲の負の形態複屈折を示す正常エナメル質とは明らかに異なっていた。 硬度の測定では,表層下20・40・60μmの各深さにおいて,レーザー照射群はコントロール群に比べ,有意に硬度低下を示した。またこの硬度低下は,レーザー照射エナメル質表層に近いほど強く認められた。しかし80μmの深さでは,コントロール群とレーザー照射群の間に有意差は認められなかった。この硬度低下の原因については,レーザー照射部直下数10μmに観察されるマイクロクラックの存在が挙げられる。このマイクロクラックは縦横無尽に走り,全体として網目状を形成しているといわれており,これが硬度低下に繋がったと推察できる。 以上のことからEr : YAGレーザー照射後のエナメル質は形態変化を起こすだけでなく,その表層下にもエナメル質の構造や物性の変化を起こすことが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)