ニコチンによる歯周組織破壊のメカニズムの解明-特にアポトーシス誘導に及ぼす影響-
Project/Area Number |
12771338
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Periodontal dentistry
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
菅野 直之 日本大学, 歯学部, 助手 (30246904)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Nicotine / アポトーシス / ニコチン / ネクローシス / DNA断片化 / シトクロムc |
Research Abstract |
本研究では過去には明らかでなかったニコチンがアポトーシスに与える影響について検討を加えた。アポトーシスの誘導にはUVを用い、誘導されるアポトーシスをDNAの断片化、シトクロムcの細胞質への放出、カスペースの活性化を指標にニコチンの影響を調べた。その結果、ニコチンはシトクロムcの細胞質への放出、カスペースの活性化、DNAの断片化というアポトーシスの経路をシトクロムcの細胞質への放出の段階で抑制することが示された。 また、前年度の研究ではH2O2によるアポトーシスの誘導をニコチンが抑制し、ネクローシスが誘導されることが示されており、様々なアポトーシスの誘導因子の効果をニコチンが抑制することが示唆された。 本結果から、喫煙による発癌の一因にこのようなニコチンのアポトーシス抑制効果が関与することが示唆された。また、炎症反応においてもアポトーシスがネクローシスに変化することによって、炎症反応による組織破壊が亢進し、歯周病などの炎症性疾患の症状を憎悪させる可能性も示された。なお、本研究結果はToxicol Lett 2001 Dec 15;125(1-3):61-5に掲載されている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)