リポキシゲナーゼ産物により発現調節される遺伝子群の解析
Project/Area Number |
12771417
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
桑田 浩 昭和大学, 薬学部, 助手 (80286864)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アラキドン酸 / sPLA2-IIA / 炎症性サイトカイン / 12 / 15-リポキシゲナーゼ / AP-1 / 14-3-3 protein η |
Research Abstract |
1. sPLA_2-IIA遺伝子発現に関与するプロモーター領域の同定 ラットsPLA_2-IIA遺伝子プロモーター領域の欠落変異体を含むレポーター遺伝子を作製した。これらのレポーター遺伝子をラット線維芽細胞3Y1に導入した。炎症性サイトカインで刺激し、9時間後におけるルシフェラーゼの活性を測定した。その結果、未刺激時において、+22〜〜-278、-279〜-611、-612〜-2167の配列中に転写を活性化する領域が存在していたことから、これらの配列中にベーサルなsPLA_2-IIA転写を調節する領域が点在していることが明らかとなった。また、これらの配列のうち、サイトカイン依存的な転写活性化領域を検索したところ、+22〜-611の配列の中にサイトカイン依存的に転写の活性化を示す領域が存在することが明らかとなった。さらに、この領域は、LOX阻害剤であるNDGAを添加することにより転写の活性化が抑制された。この領域には、NF-κB、AP-1を始めとする様々な転写因子結合領域が存在していた。 2. 12/15-LOX代謝産物により活性化される転写因子結合領域の検索 ラット線維芽細胞3Y1では、炎症性サイトカイン刺激後、12/15-LOX産物依存的なsPLA_2-IIA発現調節が行われる。そこで、sPLA_2-IIA遺伝子のプロモーター領域に存在する転写因子結合配列のうち、12/15-LOX過剰発現細胞で転写因子結合活性が増加している領域の検索をゲルシフト法により検討した。その結果、調べたかぎりAP-1結合配列への転写因子結合量が、12/15-LOX過剰発現細胞で著しく増加していた。 3. LOX阻害剤により発現量が減少する遺伝子群の検索 炎症性サイトカインで刺激した3Y1細胞のcDNAから、非選択的LOX阻害剤であるNDGAで前処理した後刺激した3Y1細胞のcDNAを差し引くことにより、NDGA処理により発現量の減少する遺伝子群のライブラリーを作製した。これらの遺伝子群の配列を決定したところ、sPLA_2-IIAをはじめ様々な遺伝子が存在していた。これらの遺伝子のうち、12/15-LOXによって発現量が上昇する遺伝子が存在するかについて、これらの遺伝子ライブラリーからの検索を行った結果、sPLA_2-IIAに加えて14-3-3 protein η遺伝子発現が上昇していることが明らかとなった。 以上の結果より、リポキシゲナーゼ産物依存的な転写を受ける遺伝子がいくつか存在し、その発現調節に関与する転写因子の候補として、AP-1が関与している可能性が示唆された。
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Report
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Research Products
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