癌細胞における酸化ストレスによる細胞外マトリックス分解酵素群の遺伝子産生制御機構
Project/Area Number |
12771476
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory medicine
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
柴倉 美砂子 岡山大学, 医学部, 助手 (30314694)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 癌・浸潤・転移 / 抗癌剤 / アントラサイクリン / ケモカイン / マイクロアレイ法 / 活性化酸素種 / urokinase / all-trans retinoic acid |
Research Abstract |
筆者らは、ヒト悪性リンパ腫細胞株RC-K8と肺小細胞肺癌細胞株H69において活性化酸素種を誘導するアントラサイクリン抗癌剤がウロキナーゼの発現を誘導することを報告した(Int J Cancer,93:792-797,2001)。ヤイクロアレイ法を用いてドキソルビシン刺激により発現誘導される遺伝子の同定を行ったところ、ウロキナーゼ以外にドキソルビシン刺激により、強く誘導される遺伝子が新たに2つ見つかった。その一つに、腫瘍の進展に重要な役割を果たすケモカインが含まれていた。このケモカインの抗原量をELISA法にて、mRNAの発現をNorthern blot法にて調べたところ、確かにアントラサイクリンにより抗原量、mRNAともに上昇していることをH69細胞とSBC1ヒト小細胞肺癌細胞の2つの細胞株で確認した。このケモカインの産生が転写を介して生じていることをCATレポーター遺伝子を用いて明らかにし、関与する転写因子を同定することができた。Gel shift assayにて、この転写因子が活性化されていることを確認した。また、RNase protection assayにより新たにアントラサイクリンにより発現上昇するケモカインが判明した。これまでに、アントラサイクリンによる遺伝子を介した2つのケモカインの発現上昇を2つの細胞株で証明することができた。(投稿準備中) また、前年度報告した、all-trans retinoic acid(ATRA)の骨髄性白血病細胞株(PL-21)や急性前骨髄性白血病細胞株(NB4)における細胞外マトリックスメタロプロティネース(MMP-9)とIL-8の同時発現誘導作用についての論文をLeukemiaに投稿したところ、reviewerから転写を介した現象であるか否かを示すか、または患者症例を示すよう要求された。どちらも証明するのが困難であったため現在別の雑誌に投稿中である。(論文投稿中)
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)