Project/Area Number |
12771507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・地域看護学
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
長浜 亜希子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (00285545)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 知的障害 / 性行動 / 対処 / 施設職員 |
Research Abstract |
本研究は、地域で生活する知的障害者の性行動とそれに関わる専門職員の対処を明らかにすることを目的とした。札幌市内の知的障害者通所授産施設、入所更正施設の2カ所に勤務する専門職員14名を対象に半構成的面接を行い、収集したデータを質的に分析した。その結果、対象者が勤務する施設における知的障害者の性行動として、公共の場での自慰行為、公共の場での性器の露出、性器への自傷行為、相手の同意を得ない身体接触、公共の場での不適切な性愛行動、性被害などがあげられた。性行動の誘因は不明な場合が多かった。またこれらの性行動は、障害の種類や知的レベルによって差があることが明らかとなり、特に重度知的障害者については、性行動が、日常生活におけるさまざまな欲求の表現方法となる場合があることが示された。 これらの性行動の対処について、多くの専門職員は対処に困った経験があると述べた。また、数名の専門職員が同一の知的障害者の性行動について述べたが、その対処には微妙な差が見られた。これらの性行動への対処は、遭遇した専門職員がその場で対処を求められることがほとんどである。従って、専門職員個々の考えや価値観が対処に影響すると考えられた。また、専門職員がこれらの性行動に遭遇した場合、対処が必要かどうかの判断は、自傷・他害の可能性、場をわきまえているかどうか、相手の同意を得ているかどうか、本人にとって不利益とならないかなどが基準になっていた。 以上より、知的障害者の性行動への対処を行う場合、性行動の意味を的確にアセスメントすることが重要と思われた。また、対処が必要かどうかの判断基準と対処の方針について、職員間で共通理解する必要性が示された。今後は、知的障害者の性行動のアセスメントツールの開発と、それに対する具体的な対処法の検討が課題と思われた。
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