慢性肝疾患患者の民間療法使用に対する患者・医師・看護婦によるガイドラインの作成
Project/Area Number |
12771517
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical nursing
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
狩野 太郎 群馬大学, 医学部, 助手 (30312896)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 慢性肝疾患 / 民間療法 / ガイドライン / 補完代替療法 / 患者指導 |
Research Abstract |
研究背景 : 平成11年に肝臓病外来受診者500例を対象に実施した実態調査では65.9%の患者が何らかの民間療法使用経験を有した。このうち民間療法について医師に相談しているものは16.5%のみであり、使用後に体調を崩したと回答した者も僅かながら見られ(2.6%)、民間療法の適正使用に向けたガイドライン作製の必要性が示唆された。目的 : 患者・医師・看護婦の意見を統合し、慢性疾患患者の民間療法(補完・代替療法)使用に関するガイドラインを作製する。方法 : 患者に対する質問紙調査、医師・看護者との面接調査、および内外の先行研究を元にガイドライン案を作製し、患者・医師・看護婦3者の意見を元に修正等を行った。結果 : 民間療法の使用目的は、疾患の根治や病状の改善が中心となっていた。民間療法に対する患者と医師の関心は「効果」と「副作用」が主であり、看護者は「精神的な支え」に関心を持っていた。患者は一般論的なガイドラインよりも、薬用植物名や商品名ごとの「効果」や「副作用」などの具体的な情報を求めていた。先行研究では薬草・漢方類内服による肝障害が報告されている。 民間療法使用ガイドライン : 必須事項1)合併症の予防と早期発見のため患者は民間療法使用について製品を持参の上、主治医に相談する。2)主治医は日頃から批判的でない立場で民間療法について患者に尋ねる。3)発熱・咳嗽・呼吸困難、脱力感・倦怠感・黄疸・食欲不振、皮疹・掻痒感などの症状が見られたら使用を中止しただちに受診する。4)医師・看護者は民間療法の副作用情報を定期的に把握する。勧告事項 : 1)肝障害の危険性が指摘されている薬草・漢方薬類の使用を避ける。2)自己免疫性肝炎・薬剤性肝炎患者は薬草・漢方薬類の使用を避ける。3)成分や製造元の不明なものは使用しない。4)新たな民間療法を開始した場合は2〜3ヶ月間、概ね2週間ごとに血算・生化学血液検査を受け、効果と副作用について主治医の意見を求める。 なお、肝障害の危険性が指摘されている薬草・漢方薬類については筆者のホームページにて公開予定。URL http : //plaza.umin.ac.jp/〜tarok/ (申請中)
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)