植物性エストロジェンを含有する大豆食品のエストロジェン様作用に関する研究
Project/Area Number |
12780093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食生活
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
川添 禎浩 京都府立大学, 人間環境学部, 助手 (00224783)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 植物性エストロジェン / エストロジェン様作用 / 卵巣摘出マウス / 子宮肥大試験 / 大豆煮汁 / ゲニスタイン / ダイゼイン / 内分泌かく乱物質 / 動物飼育飼料 / マウスの系統差 / 大豆 |
Research Abstract |
環境汚染物質,農薬,食品容器の溶出成分などの合成化学物質が内分泌かく乱物質として作用する可能性が指摘されている.食用の大豆などに含まれる植物性エストロジェンもエストロジェン様作用を示すため内分泌かく乱作用を疑われているが,食品自体についてその作用は明らかではない.そこで,植物性エストロジェン単独と成分の混合物である大豆食品のエストロジェン様作用を比較検討した. 卵巣摘出雌マウスを用いる子宮肥大試験法によってエストロジェン様作用を調べた.その際植物性エストロジェンを含まないAIN-76A精製飼料,エストロジェン様作用を高く検出できるICR系マウスを用いた. 大豆食品として,大豆を水で120℃40分間オートクレーブし煮汁を作製した.それをマウスに経口投与すると子宮重量が増加しエストロジェン様作用が認められた.次に煮汁に含まれる植物性エストロジェンを分離定量したところ,ダイジン1716.7±0.7μg/gとゲニスチン1270.9±5.3μg/gが大部分であった.ダイジンとゲニスチンは消化管内で代謝されると仮定しダイゼインとゲニスタインに換算,それを基に煮汁投与量に相当するダイゼイン量とゲニスタイン量を算出しマウスへの投与量とした。マウスの卵巣摘出11日後からコントロール(オリーブオイル),ダイゼイン(20.8mg/kg)、ゲニスタイン(15.6mg/kg),ダイゼイン+ゲニスタイン(20.8mg/kg+15.6mg/kg),17β-エストラジオール(0.8mg/kg)を4日間経口投与した.その結果,子宮重量はコントロール≒ダイゼイン<ゲニスタイン<ダイゼイン+ゲニスタイン<17β-エストラジオールの順に増加した.これらのことから,成分の混合物である大豆食品のエストロジェン様作用は植物性エストロジェン単独よりそれらの複合的な作用で発現していることが示唆された.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)