Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本研究では,ユーザの視点・文脈情報を取り入れる「シナリオに基づくシステム設計過程」を分析し,その作業過程を支援する枠組みを構築することを目標に,研究活動を行った.また,この結果を利用して,シナリオに基づくシステム設計の支援環境を実装した. まず,初年度の平成12年度には,シナリオに基づくシステム設計過程の分析と理論の構築を行った.具体的には,Webサイトの再設計作業に対して,シナリオに基づく設計法を導入した場合に生じる問題点を,事例を通して明らかにした.特に,シナリオ中に記述されたシステムのユーザインタフェース要素の利点と欠点の分析法であるクレーム分析法に対して,問題点を明確化した. また,設計作業の分析結果をもとに,シナリオに基づくWebサイト設計を支援する環境のプロトタイプをコンピュータ上に構築した.この環境を使って,シナリオ間の関係を整理し中核をなす基本シナリオを,設計者は導出することができる. 最終年度の平成13年度には,前年度に行った事例研究を基に,シナリオを形式的に定義して,複数の基本シナリオを組み合わせて1つの複合シナリオを合成する手法を提案した.また,以上の手法をまとめて,シナリオの系統的な発展・分析作業に基づく,参加型の要求獲得法を構成した. さらに,シナリオに基づく設計支援環境のプロトタイプをさらに発展させ,複数の設計者の共同作業を支援する機能を強化した.この環境を使う場合,設計者と設計対象システムのユーザとが,利用シナリオを個別に持っているPC上に表示したカードに書く.それらを設計者がネットワークを利用して集め,より大きなシナリオを作成する.この作業を繰り返して,大規模なシナリオを生成する.
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