非定常な感染率を有するコンピュータウイルス拡散過程に関する研究
Project/Area Number |
12780334
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会システム工学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 毅 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30304405)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 保全問題 / 機会 / 累積損傷 / 信頼性 / 小修理 / 予防保全 / 年齢取替 |
Research Abstract |
本研究では、ネットワーク上の伝播するウイルスの挙動や、コンピュータ間の相互作用を考慮した拡散過程、およびその予防保全対策について確率過程論の立場から信頼性・保全性理論を用いたネットワーク保全方策の導出を目的としていた。最終的な結論から記述すれぱ、ネットワーク保全への応用を考慮した基礎的な保全モデルの提案と構築に関しては当初の研究計画を遂行できたと考えられる。しかしながら、ネットワーク上におけるウイルス伝播の確率過程モデルの構築まではいたらなかった。 本研究での成果としては、1)保全機会が確率的に生起する場合の年齢保全問題、2)システム保全は応急処置で可能か、根本的修復処置を必要かがシステム年齢に依存する場合の保全問題、3)システムに対し累積的に損傷が蓄積され、システムダウンに至る場合の保全問題などについて確率モデル化し、コスト評価規範に基づく最適な保全方策成立のための必要条件、十分条件の導出を行なった。1の問題は、ネットワーク上でウイルスが発生した場合、ウイルス感染頻度がある時点で変化する現象を表現するための基礎モデルである。2の問題は、感染したウイルスがワクチンにより除去できるかできないかをシステム年齢を変数とした確率関数で表現するためのモデルである。最後に3の問題では、ウイルス感染に伴うリソースの損失は累積され、また時間の経過とともにシステム老朽化に伴うハードウェア故障に対応するための基礎モデルとして定式化を行なっている。これらの3問題は、実在のシステムヘの適応する段階でいくらかの修正を行なう必要があるが、これはできうるだけ一般性を保持するため信頼性・保全性理論の枠組みの中での定式化を意図したものである。今後、早期にウイルス伝播を表現する確率過程を構築し、これらのモデルヘの適応を進める予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)