Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
マイクロチャネル内の流動と熱伝達は、近年、例えば、LSIやノートパソコンのCPUなどの各種電子機器の冷却、マイクロヒートハイプ、冷凍・空調機器、多孔質や極微小亀裂内琉れ、宇宙空間での熱放射、純水の製造、超撥水性機能材料・マイクロマシン技術、毛細血管内の血液流やトライポロジー等様々な工学分野で関心を集めている。本研究は、マイクロチャネル内流動・熱伝達研究の一環として、熱輸送、運動量輸送に重要な役割を果たす界面構造に関して、実験的、解析的研究を行ったものである。解析的研究に関しては、狭間隙矩形流路内界面積度輸送方程式の定式化を行った。また、マイクロチャネル内界面積濃度輸送方程式のモデリングに先駆けて、通常口径管におけ研面積濃度輸送方程式の機構論的モデリングを行った。実験的研究に関しては、狭間隙矩形流路内界面積濃度等の流動特性計測実験を行い、流動様式線図の作成、摩擦損失構成の評価、ドリフトフラックスモデルの評価を行った。今回得られた界面積濃度輸送データは、界面積濃度輸送方程式の評価に用いることが可能である。本研究により、マイクロチャネル内における気泡流領域からスラグ流領域の遷移は、通常口径管で推奨されている遷移ボイド率よりも低いボイド率で生じること、流れの発達過程では、既存のドリフトフラックスモデルの予測精度が低下すること、流れの予測には、時間・空間スケールを考慮した界面積濃度輸送方程式の導入が必要であることが明らかとなった。
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