LIM-キナーゼ結合因子の同定とアクチン細胞骨格制御における機能解析
Project/Area Number |
12780463
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大橋 一正 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (10312539)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | LIMキナーゼ / コフィリン / アクチン / リン酸化 |
Research Abstract |
L1Mキナーゼ(LIMK)ファミリーはアクチン脱重合因子であるコフィリンをリン酸化し不活性化することで細胞内アクチン骨格を制御するシグナル分子である。これまでに、LIMK1とGSTの融合蛋白質を動物細胞に大量発現させ、結合蛋白の同定を試みたところ、約55kDaの蛋白質を検出し、これがβ-チューブリンであることを明らかにした。1IMK1の過剰発現により細胞内のチューブリンネットワークに大きな変化は見られなかったが、LIMK1とYFPの融合タンパク質の細胞内動態を観察した結果、LIMK1が局在する細胞内小胞がチューブリンネットワークに沿って輸送されていることが観察された。また、LPA等の刺激依存的にLIMK1の局在する小胞が増加することから、エンドサイトーシスに伴うエンドソームに局在していると推測された。これらの小胞形成はLIMK1のキナーゼ活性の有無に影響されなかった。LIMK1とチューブリンとの相互作用は細胞内局在、輸送のため働いていると考えられる。これとは別に、LIMK1の過剰発現によって誘導されるアクチンの重合構造に特異的なアクチン結合タンパク質を検索した。LIMK1は過剰発現により細胞内でアクチンストレスファイバーの形成、膜blebingを引き起こすことがこれまでに明らかとなっており、細胞内に収縮力を持つアクチン構造の増強に働いていると推測される。これらのアクチン構造の形成に働くアクチン結合・束化タンパク質について検討を行ったところ、LIMK1の過剰発現によってアクチン重合を促進するアクチン結合タンパク質を同定した。このアクチン結合タンパク質について詳細な解析はまだ進んでいないため、細胞の収縮に対して新たな機能を持つ可能性を考え解析を進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)