蛋白質分解を介してチロシンキナーゼシグナルを抑制するCblファミリーの機能解析
Project/Area Number |
12780465
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
手塚 徹 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50312319)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Cbl / チロシンキナーゼ / ユビキチン化 / DT40 / Src |
Research Abstract |
Cblファミリー分子の機能解析を行い、以下の結果を得た。 1)Cbl-b欠損DT40細胞の解析を進めた。Cbl-b欠損細胞はB細胞抗原受容体刺激に伴うIP3産生・カルシウム動員が野生型細胞と比較して、減弱していた。これはCbl-bがないとBtkとPLC-γ2の相互作用が維持されないためであった。この機能にはCblbのTKBドメイン、RINGフインガー及びC末端側半分が重要であった。さらにGEM画分の単離実験から、Cbl-bはBLNK, PLC-γ2,Btkがraftにおいて複合体を形成するのに重要であった。以上よりCbl-bはB細胞抗原受容体シグナルにおいて、raftにおけるBtk/PLC-γ2/BLNKの複合体の形成を促進することによって、BtkによるPLC-γ2の活性化を正に制御するscaffold蛋白質であることが明らかとなった。Cbl-b欠損マウス由来のB細胞を用いて調べたところでは野生型マウス由来のB細胞と比較して、IP3産生・カルシウム動員に異常は見られなかった。これはマウスB細胞においてはCblがCbl-bの役割を代替しているものと考えられる。 2)Cbl-cがv-Srcによる細胞癌化を抑制する分子メカニズムを更に解析した。Cbl-cのTKBドメイン及びRINGフィンガーがその抑制機能に重要であった。Cbl-cと共役するE2をin vitroユビキチン化アッセイにより検索し、Ubc4, UbcH5A, UbcH5B, UbcH5Cを同定した。さらにCbl-cはこれらE2と共役してc-Srcをin vitroでユビキチン化した。以上より、Cbl-cはユビキチン化を介してv-Srcによる細胞癌化を抑制することを明らかにした。またCblファミリーのTKBとRINGフインガーの間のリンカー領域にチロシンリン酸化残基を同定した。現在、このリン酸化の役割を調べている
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)