GFP-Rb融合蛋白質の生細胞における核内局在の検討
Project/Area Number |
12780534
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
武村 政春 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50303623)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Rb蛋白質 / 核小体 / 高リン酸化型 / ヌクレオフォスミン / B23 / 核小体分裂 / 細胞内局在 / GFP / 欠失変異体 |
Research Abstract |
これまで癌抑制遺伝子産物Rb蛋白質の研究は、低リン酸化型の細胞増殖抑制能にのみ焦点が当てられて来たが、私はこの数年、高リン酸化型の細胞増殖への積極的機能分担の可能性を指摘して来た。昨年度は、GFP融合法を用いたRb蛋白質の細胞内局在の検討により、S期後期に高リン酸化型Rb蛋白質が核小体へ移行すること、その核小体移行にヌクレオフォスミン/B23(以下B23)が関与していることを報告した。本年度はその結果を受け、高リン酸化型Rb蛋白質の核小体移行メカニズムの更なる検討と、核小体移行の生物学的意義の解明を目指して研究を行った。まず、昨年度の研究において示唆された高リン酸化型Rb蛋白質とB23との相互作用について確認するため、アンチセンス法を用いてB23の蛋白質生成を阻害したところ、Rb蛋白質の核小体移行が抑えられた。また、HeLa細胞から核小体を単離し、その抽出液から抗B23抗体で免疫沈降を行ったところ、高リン酸化型Rb蛋白質が特異的に沈降することがわかった。これらのことは、高リン酸化型Rb蛋白質の核小体移行が、B23によって移行されることを強く示唆している。次に、高リン酸化型Rb蛋白質の核小体移行の生物学的意義について検討を行った。S期後期に核小体へ移行し、何かの役割を持つとすれば、最初に考えられるのはその先にある細胞分裂に先立つ核小体分裂nucleolar segregationにおける役割であろう。単離した核小体に、精製したB23と高リン酸化型Rb蛋白質を加えてインキュベートすると、核小体分裂が起こることを見出した。これはin vitroにおける両蛋白質の過剰存在下での実験であるが、高リン酸化型Rb蛋白質の核小体分裂への関与を示唆するものであり、極めて興味深い知見である。今後、更なる実験により検証していく価値があると考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)