モルフォゲンによる形態形成機構に内包される抑制機構の発現調節およびその役割
Project/Area Number |
12780550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
常泉 和秀 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (40280953)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | daughters against dpp / decapentaplegic / morphogen / Drosophila / apoptosis / pattern formation / negative feedback |
Research Abstract |
我々はキイロショウジョウバエの翅をモデル系として形態形成機構を調べている。翅パターン形成ではTGF-βfamilyに属するシグナル分子decapentaplegic (dpp)が重要な役割を演じている。そのメカニズムを調べるため、dppにより誘導される遺伝子dad(daughters against dpp)を単離し、dppシグナルに負のフィードバック制御が含まれることを明らかにした。更なる解析の為、dad変異株を用いた探索により強い遺伝的相互作用を示す変異株を樹立し、原因遺伝子Enhancer of dad(E(dad))同定した。新規当該遺伝子E(dad)とdadとの相関を調べた結果、dad変異株においてdpp enhancer依存でE(dad)の遺伝子欠損の表現型が見られることが分かり、観察された細胞死や成長速度の低下はdppシグナルに依存したE(dad)の部分変異による表現型であることが示された。E(dad)の相同遺伝子がヒト・線虫・米・シロイヌナズナ・酵母に存在することが示され、E(dad)遺伝子が進化および発生において重要であることが示唆されるものの、その機能に関しては分かっていない。線虫における相同遺伝子のRNAiを用いた解析でもE(dad)の部分変異による表現型と同じく成長の抑制が示され、種を越えて普遍的に似た機能を保持していると推定される。我々のE(dad)変異株を用いたクローン解析では体毛の欠失、細胞の増殖能低下現象を観察している。我々は、E(dad)はおそらく細胞増殖もしくは細胞分裂に重要な機能をはたすと考え、解析を進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)