非静力高解像度の次世代全球大気の気候力学数値モデルの構築に向けて
Project/Area Number |
12874053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
余 偉明 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60251716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 俊樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80302074)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 非静力学近似 / 全球力学数値モデル / 球座標系 / 格子モデル / セミ・インプリシット / 極の問題 |
Research Abstract |
平成12年度には、コリオリ力を考慮した非静力学の全球大気の気候力学数値モデルの骨組みである力学フレームを作り上げた。方程式系は簡単でしかも山岳の効果を精度良く表現できるように、鉛直座標は地形に沿う座標ではなくジオイド面からの高度とした。また、将来、全球モデルの高精度化、高分解能化に伴い、積雲対流、特に熱帯深い積雲対流や山岳・成層の効果による重力波を直接にかつ精密に扱うことができるように、非静力学近似を採用した。本金球モデルは将来の作動環境として主記憶分散型の超並列計算機に想定しているので、適性の良い格子モデルを採用した。我々が今までに開発してきた球座標系の数値モデルをペースにコリオリ力を入れてコーデイングし、積分時間に音波など高い周波数に関係する項をインプリシットに、ほかの低い周波数に関する項にエクスプリシットに解くというセミ・インプリシットの時間積分法を実現した。結果として積分時間間隔を長くとって計算時間短縮の実現を計ることもできた。球座標系を用いて差分格子点法でコーデイングすることによる極の問題(Pole problems)を克服するため、差分格子モデルには変数をそれぞれ半格子分に離れた別々の点に定義するいわゆる食い違い格子(staggered grid)が用いられるとこによって、両極の特異点問題をうまく解決した。以上の時間積分、空間積分、安定性と効率性のことを念頭に置きながら、最初の一年目にはコーデイングに専念し、基本設計の数値コードを完成をした。開発二年目の平成13年度に、主にモデルに組み込んだ力学効果(感度実験)を調べ、モデルによる数値実験に基づいて、その長所短所をつきとめモデルの改善を行った。モデルを用いた全地球にかかわる個別現象(全球Rossby Wave、子午面循環)の数値実験を遂行し、シミュレーションを通じてモデルをテストした。また、分散主記憶型並列計算機上で高速動作できるように最適化並列プログラムの整備も行った。なお、上述の結果は国際学会、書物と雑誌に公表している。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)