Project/Area Number |
12874064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地球化学
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
今村 峯雄 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 教授 (10011701)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 陸橋 / 宇宙線生成核種 / 年代測定 / 氷河性海水準変動 / 国際研究者交流 / 米国 |
Research Abstract |
本研究は、宇宙線が地表物質を貫通して地下に形成する放射性同位体を測定することによって、極氷期の海水準を直接計測する新しい方法を提案するもので、ニュージーランド地球核科学研究所のK.Kim(現在米国)との共同研究としてスタートし、極氷期における日本列島-大陸間の陸橋形成の有無とその時期に関する情報を得ることを、将来の目標とした。本研究期間では方法の有効性の実証に目標を置いた。 1.水深が22〜86mの6種の津軽海峡海底ボーリングコア等の岩石試料(青函トンネル工事関連の試料として、鉄道建設公団から譲渡されたもので、おもに凝灰岩)、計約9キログラムから、宇宙線で生成した放射性核種を分離測定し、解析を行った。 2.試料の化学処理によって、石英を分離し、3試料から50グラム超、ほかの3試料から3-18グラムの石英試料を得た。それぞれの石英試料から、宇宙線生成の放射性ベリリウム、アルミニウムの分離を行い、米国ローレンス・リバーモア研究所の加速器質量分析装置で同位体測定を行った。 3.観測された宇宙線生成同位体はきわめて微量であるが、ベリリウムは3試料で、アルミニウムは1試料で有意な結果を得た。 4.地下(海面下)における宇宙線起源の中性子・ミューオンによる核反応率を、グローバルな海水準の時間変動モデルと組み合わせ、さらに、地殻の隆起と地表面の侵食の効果を考慮してシミュレーションを行った。解析した結果は、得られたデータを無理なく再現できることを示した。 予備的な成果を、論文「Exposure Dating of Underwater Samples-Potential Application to the Studies of Landbridges during Ice Ages」(共同研究者のKim, Finkel両博士との共同論文)にまとめ、投稿した。
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