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部分光学活性化合物のアキラルな場における光学活性濃縮効果

Research Project

Project/Area Number 12874073
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Organic chemistry
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小杉 紘史  東北大学, 医療技術短期大学部, 教授 (80006329)

Project Period (FY) 2000 – 2001
Project Status Completed (Fiscal Year 2001)
Budget Amount *help
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Keywords部分光学活性化合物 / 光学活性濃縮効果 / シリカゲルクロマトグラフィー / 不斉プロトン化反応 / 光学活性スルホキシド / シクロヘキサン誘導体
Research Abstract

本研究の目的は部分光学活性化合物のアキラルな場における光学活性濃縮効果の一般性について検討するものであり,アキラルな場として非常にポピュラーなシリカゲルクロマトグラフィーを用いるものである。一般に有機化合物において右手系,左手系が50:50の混合物,ラセミ体ではその分離はアキラルな場においては困難である。しかし,この50:50の混合比が少しでも偏る(これを部分光学活性化合物と呼ぶ)と非常に興味ある現象を発現する。我々は初期においてこの部分光学活性化合物をアキラルなシリカゲルクロマトグラフィーで単離を試みていた際,純品であると思われたにもかかわらず二つのピークを観測した。これらは各々,一方の高純度の鏡像体とそのラセミ体であった。このような現象は非常に特殊な化合物において若干の事例はあったものの我々が試みた単純なシクロヘキサノール誘導体で見つかったことは意義深い。当該研究期間において以下の結果を得た。
1.シクロヘキサノール誘導体において2位のベンジル、あるいはアリール置換体が最も光学活性濃縮効果を示した。
2.上記1位と2位の立体関係は光学活性濃縮効果に影響を及ぼさない。また、他の位置の置換体がこの系に導入されていても光学活性濃縮効果に影響を及ぼさない。
3.これら現象は該当分子の溶液中でのホモキラルおよびヘテロキラル分子間力の差異に基づくものと推測されるが、NMRでの観測においてそれらが検知出来ないほどの弱い差異が光学活性濃縮効果を引き出していると結論した。
以上,過去の常識では考えられないこのような単純な系で弱い分子間相互作用がホモキラルとラセミ体との分離に成功した。ラセミ体がラセミ化合物を与えるような系においてこの現象の一般性は水酸基と芳香族を置換基とする環系があれば成り立つことも見出しており,これから徐々に他の系においても発見が期待される。

Report

(2 results)
  • 2001 Annual Research Report
  • 2000 Annual Research Report

URL: 

Published: 2000-04-01   Modified: 2016-04-21  

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