Project/Area Number |
12874108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
飯野 盛利 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176054)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 膨圧 / 浸透調節 / 成長制御 / オーキシン / アブシジン酸 / 青色光反応 / フィトクロム / プロトプラスト |
Research Abstract |
本研究の目的は膨圧変化が成長制御の一つの基本的な機構として働いているかを解明することにある。本年度は、前年度の研究を進展させて、エンドウ芽ばえの成長中の茎(第3節間)から単離したプロトプラストの体積に対するオーキシンの作用を解析した。まず、表皮組織とその内側組織から分けてプロトプラストを分離することによって、両プロトプラストともIAAに反応して膨潤することを明らかにした。濃度-反応曲線の解析から、IAAによる表皮組織プロトプラストの膨潤反応には濃度依存性の異なる2つの反応が存在すること、合成オーキシンのNAAはそのうちの一方だけに有効であることが示唆された。また、IAAに対する感度は表皮組織プロトプラストより内部組織プロトプラストの方が高いことが示された。さらに、内側組織プロトプラストはIAAで膨潤するが、NAAではまったく膨潤しないことを見出した。このことは、内側組織プロトプラストには表皮組織プロトプラスがもつ2つの反応のうち一方だけが関与し、それにはNAAが無効であることを示唆している。オーキシン結合タンパク質1(ABP1)の抗体を用いることによって、ABP1はIAAによって誘導される2つの膨潤反応のうち、少なくとも一方にオーキシン受容体として関与していることを証明することができた。現在、同抗体を用いて、NAA非感受性の反応にもABP1が受容体として関与しているかを明らかにする実験を行っている。本研究から、内生オーキシンのIAAは内側組織の膨圧を高めて、組織張力の維持に働いている可能性が、オーキシンの一つの働きとして浮上してきた。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)