Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
材料の相変態過程において出現するデンドライトの成長ならびその形状が,材料の機械的性質ならびに欠陥の発生に密接に関連することに注目し,材料の機械的性質の評価ならびに高機能性材料の創生のために,環境状態に依存したデンドライトの成長過程のモデルを構築するための基礎研究をおこなった.デンドライトは極めて複雑な3D構造を呈し,かつその表面の微小な固液界面層領域において相変化が生じている.そのために,界面の影響域の評価,急激な特性変化を伴う界面の取り扱いを可能とする均質化法による解析モデルを構築した. まず,相変化によって生じる微視的に不均一な組織の影響を解明すべく,固有ひずみ場を用いたマイクロメカニックス的均質化手法及び2変数漸近展開理論に基づく均質化手法の大きな変形をともなう弾粘塑性境界値問題への一般化を行った.ついで,固有ひずみ場を用いた複合材のマルチスケール解析手法に注目し,unit cell内に発生する固有ひずみ場の平均化手法の一つであるSubdivisions Methodの高精度化をはかり,介在物領域内を等面積一様分割にて離散化することにより,高精度の特性評価が行えることを示した. 界面近傍では,急激な特性変化を伴う.このような変化を連続体力学の枠組みにて首尾よく表現するために,上記均質化法に,ひずみ勾配依存型構成式を導入した数値モデルを構築した.これを用いた複合相の有限要素シミュレーションにより,特徴長さを首尾よく導入できることを確認できたので,これを,デンドライト表面の固液界面層の構造の寸法ならびに有効厚さ等の情報を考慮した現象の評価が可能となることが確認できた.また,孤立デンドライトの成長モデルと均質化法を適用することにより,デンドライト間の相互作用,それによるデンドライト構造変化,溶融層の可動性の評価などに適用が期待できる.
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