Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 京子 九州大学, 工学研究院, 助手 (20110835)
安福 規之 九州大学, 工学研究院, 助教授 (20166523)
松下 博通 九州大学, 工学研究院, 教授 (10038036)
大嶺 聖 九州大学, 工学研究院, 助手 (60248474)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
ぼたとは石炭の採掘に伴って地中から掘り出される砕屑物の総称であり,これらはぼた山として集積され,現在九州地方に集積量にして約3億m3存在する.近年,環境保全に対する社会意識の高まりを背景に,ぼた山周辺の地下水汚染などのぼたによる環境被害がとりざたされ,廃棄物処理の観点からぼたの有効かつ大量な利用が望まれている. 本研究では,ぼたを利用する方法として分級処理を考え,環境負荷低減型の埋立材としての有効利用について検討した.まず,ぼたの粗粒分および細粒分の物理化学特性および力学特性を明らかにするために,溶出試験,アルカリ吸着試験,圧密試験,スレーキング試験および三軸圧縮試験を行った.さらに,その特徴を生かしたぼたの地盤材料としての有効利用法について考察を行った. その結果,以下のことが明らかとなった. 1)ぼたは水浸し細粒化した場合でも礫分を質量百分率で約40%含有することから礫分と細粒分に分級し,それぞれを利用することが有効である. 2)ぼたからの溶出は主にその細粒分に起因し,硫酸イオンについては細粒分カットによる溶出の低減が確認された. 3)三軸圧縮試験(CD試験)で得られたぼた礫分のせん断抵抗角は35°であり,溶出特性,透水性とあわせてSCPの中詰め材としての利用が期待される. 4)標準圧密試験により求めたぼたの透水係数は1^<-8>〜10^<-9>(cm/s)のオーダーであり,十分な遮水効果が期待される. 5)バッチ平衡試験結果よりぼたの細粒分は有明粘土,ベントナイトと同等の高い吸着能力を有しており,ぼたの細粒分は廃棄物処分場などに用いる粘土バリアーとして有効である.
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