Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
この研究は,膜張力測定に関する理論的な解析による可能性検討に基づいて,いくつかの予備的な実験を行い,最終的には簡易的な膜構造物用の膜張力測定装置を設計するための基礎資料を得ることを目的としている。今回の研究助成を受けて下記の研究実績を得た。 1)A種,B種,C種の各膜材料^*1が設計に利用される際の各種の機械的な諸元(比重,厚さ,導入張力)の範囲をおさえるため,膜材の材料測定と設計値の検討を行った。 2)二軸引張試験器^*2(民間企業所有,実験のために装置とスペースを借用)を用いて二軸の応力の比率と応力のレベルを種々に変化させ,可聴領域の音源によりスウィープ加振^*3し,応答を計測する。ここで,音源に必要な大きさ,振動数領域さらには膜蔓に共振を起こさせるために効果的な音色についても併せて検討を行った。 3)実験と並行して,有限要素プログラムを用いて,加振状況の理論的な把握を行い,導入張力,固有振動数,振動モードについて実験の結果と比較検討を行った。 4)膜張力測定装置に必要な下記の諸元を検討した。 a)簡易測定装置としての大きさ,重さ,必要電源 b)加振振動数の帯域,加振の強さ,音色,加振装置の形状,膜との最適な距離 c)形状測定センサーの機構,非接触変唖測定装置の必要諸元 d)形状測定の結果から張力値への換算法とその表示法 なお,この研究による検討結果を受けて速やかに簡易測定装置の開発研究へ移行したいと考えている。 ^*1A種,B種,C種の各膜材料:膜構造用膜材の構成材料による分類。例えば大型膜構造物に用いられるのはA種膜材。 ^*2二軸引張試験器:ガラス繊維織布である膜材の直交二方向に腹々の張力を負荷することのできる引張試験器。 ^*3スウィープ加振:振動数をある値からある値まで少しずつ変化で加振するもの。
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