著しく大きな破壊エネルギーを有し、塑性変形を示すセラミックス複合材料の合成
Project/Area Number |
12875125
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
平田 好洋 鹿児島大学, 工学部, 教授 (80145458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鮫島 宗一郎 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (00274861)
中村 祐三 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40198247)
丸山 博 京セラ株式会社, 総合研究所・構造材料技術部, 責任者
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ムライト / 炭化ケイ素繊維 / ポリチタノカルボシラン / 積層材料 / 塑性変形 / 破壊エネルギー / 破壊強度 |
Research Abstract |
セラミックス材料の力学的安全性と信頼性を向上させるには、その破壊様式を金属類似の塑性変形(応力とひずみが非線形の関係を示す)へ改善するとともに、破壊に要するエネルギーを大きくしてクラックの進展を阻止する必要がある。本研究では鉄筋コンクリートをモデルとして、鉄筋の役割をセラミックス長繊維にもたせ、砂、岩石に対応するフィラーとしてセラミックス微粉体を、そしてセメントに対応する反応性接着剤としてセラミックス収率の高い無機高分子を用いて材料合成を行うこととした。直径11μmの長繊維を平織りにしたSi-Ti-C-O繊維織物(Si:54,Ti:2.0,C:31.6,0:12.4mass%)をセラミックス粉体40vol%の水性サスペンション中に含浸し、これを13枚積層した。ここでのセラミックス粉体にはゾルーゲル法ムライト(3Al_2O_3・2SiO_2、メディアン径1.53μm)、α-アルミナ(メディアン径0.60μm)、α-SiC(メディアン径0.70μm)を用いた。成形体を1100℃のアルゴン雰囲気中で1h仮焼した。積層材の開気孔にキシレン溶液に溶かしたポリチタノカルボシラン(Si44,Ti2,C42,03,H9mass%)を含浸し、アルゴン雰囲気中、1000℃で熱分解した。この工程を8回くり返し、積層材の緻密化を計った。合成した積層材の相対密度は86-91%で、四点曲げ試験において著しい塑性変形を示した。ムライトをフィラーに用いた複合材料の引っ張り試験においても塑性変形挙動を示した。2.5mm厚さの試料の破断強度は、250MPaで、破壊エネルギーは64-221kJ/m^2であった。アルミナを用いた複合材料の変形強度の最高値は73〜112MPaであり、変位量3mmにおける変形エネルギーは24〜33kJ/m^2であった。SiCをフィラーとした複合材の変形強度の最高値は218〜242MPaであり、変形のエネルギーは36〜53kJ/m^2であった。これまでの3種類のフィラーを用いた複合材の実験結果より、変形強度はアルミナ<炭化ケイ素<ムライトの順に大きく、変形エネルギーはアルミナ<ムライト<炭化ケイ素の順に大きくなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)