光そのものの特性を利用する半導体上への湿式光アシスト金属析出とパターニング
Project/Area Number |
12875136
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
尾形 幸生 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (30152375)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
作花 哲夫 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10196206)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 多孔質シリコン / レーザーアシスト / 光励起 / ニッケルめっき / 置換めっき |
Research Abstract |
p型半導体を用いると光照射下において表面での自由電子濃度が上がり、通常金属還元が進まない条件下においても金属析出が進行することが期待される。すなわち、レーザー照射下において、通常みられる熱効果による金属還元析出速度の促進ではなく、光そのものの効果を利用する半導体上への位置選択的金属析出の可能性が期待される。この効果を実証するために、暗時では金属析出が起こらないニッケルイオン水溶液でのp型シリコンへのレーザー照射下での金属析出について検討した。 多孔質シリコンをニッケルイオン水溶液中に浸漬し、レーザー照射を行ったところ照射部位にニッケルの析出が観察された。しかし、この析出は再現性がなく、未析出の場合が多かった。シリコン/溶液界面では価電子帯から電子が伝導帯へ励起され、表面に擬フェルミ準位が形成される。この準位の存在によりシリコンバルク内でのフェルミ準位が下がるために、シリコンの開路電位が光照射下で貴方向にシフトし、金属析出に不利な条件が生まれる。 そこで、平滑シリコンを用い、光照射に加えて適当な電位を引加して、開路電位が貴方向へシフトする効果を除くことを試みた。適当な電位を引加すると照射部位にのみ金属ニッケルが析出する。また、試料を多孔質シリコンに変えると析出部位の解像度が上がることを見いだした。この結果は、光照射と電位制御を併用することによって、p型シリコン表面上で位置選択的金属析出が実現し、レジストレス金属パターニングの可能性を示唆するものである。また、溶液条件を検討することで、予備実験で兆候が見られた外部電位制御無しの光アシスト置換めっきの実現も可能になろう。 また関連研究として、多孔質シリコンの界面エネルギー構造ならびに表面構造変化を明らかにし、さらに、貴金属の置換めっきにおいても非析出条件があることを見いだし、光励起による位置選択析出の可能性があることを指摘した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)