膜電位感受性色素を用いた光計測法による中枢性呼吸化学受容機構の解析
Project/Area Number |
12877014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
吉田 英彰 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70240306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 泰昌 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (80160688)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 呼吸調節 / 中枢化学受容 / 炭酸ガス / ラット / 脳幹 / 膜電位感受性色素 / 光計測 / 神経細胞 / 延髄 / 橋 / 脳ステイス |
Research Abstract |
新生ラット摘出脳幹標本、脳幹スライス標本を対象とし、膜電位感受性色素を用いた高速・高空間解像度を有する光計測法により、CO_2刺激の受容部位を2次元面上におけるイメージとして同定するとともに、そこから脳幹深部への神経興奮の空間的・時間的広がり、即ち興奮伝播過程を動的画像として解析し、中枢性呼吸化学受容機構の局在部位、呼吸神経回路網との結合様式を明らかにすることを目的とした。本年度は、橋スライス標本において、青斑核、A5領域のCO_2感受性を同定し報告した。 また従来より中枢呼吸化学受容の受容機構が存在している可能性が指摘されている延髄腹側表層部の神経回路網について、我々は延髄腹側最表層部小型細胞がCO_2リセプターで、そこからアセチルコリンを神経伝達物質として化学受容神経情報が呼吸リズム・パターン形成に関わるVRG領域等のより深部に存在する延髄呼吸神経回路網へと伝達されるとの仮説を提唱していたが、本年度は延髄腹側最表層部から深部延髄呼吸神経回路網への神経連絡経路の有無を解析した。幼若ラットから作成した延髄スライス標本を、蛍光膜電位感受性色素(di-4-ANEPPS)で染め、標本を酸素化人工脳脊髄液中で維持しつつ、延髄腹側表面各部の電気刺激を行い、髄内神経興奮伝播過程を光計測法により解析した。延髄腹側表面(吻腹側延髄の正中部、傍錐体部、腹外側部)の刺激点からVRG領域へと至る神経情報伝達過程を動画像として検出することに成功した。この結果は、延髄横断面内において延髄腹側表層部からVRG領域等への情報伝経路の存在を示すものと考えられた。これらの結果に基づき、延髄腹側表層部から呼吸リズム・パターン形成に関わる深部呼吸神経回路網への神経連絡システムモデルを完成させ、報告した(Journal of Applied Physiology,in press)。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)