Project/Area Number |
12877077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
住田 孝之 筑波大学, 臨床医学系内科, 教授 (00183054)
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Project Period (FY) |
1999 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Keywords | 自己免疫病 / NKT細胞 / TCRAV24AJ18+BV11+ / α-GalCer |
Research Abstract |
NKT細胞が自己免疫を制御する調節性T細胞であることが判明した。本研究では、ヒトの自己免疫病において、NKT細胞を定量すること、自己免疫病におけるNKT細胞の減少機序を分子免疫学的に解析することを目的とした。末梢血のTCRAV24+BV11+CD4-CD8-(double negative,DN)NKT細胞を5カラーを用いたフローサイトメトリーで定量解析した。慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、全身性皮膚硬化症、シェーグレン症候群において、健常人と比較して、DN NKT細胞が減少していることが明らかになった。自己免疫病でDN NKT細胞が減少している原因を明らかにするために、抗原の一つであるα-Galactosylceramide(α-galCer)に対する細胞増殖反応を検討したところ、α-GalCerに対して反応する群、不応答の群と二群が存在することが明らかになった。次に、α-GalCer反応群である健常人末梢血由来の抗原提示細胞(APC)とNKT細胞をそれぞれフローサイトメトリーにより分画し、α-GalCer不応答群の患者末梢血から分画したNKT細胞とAPCとcris-crossで培養しα-GalCerに対する反応を検討した。その結果、患者由来のAPCは抗原提示する能力は有していたが、NKT細胞はα-GalCerに対して十分な増殖反応を示すことができなかった。このことから、患者のα-GalCerに対する不応答性は、NKT細胞それ自身の機能異常がその一因であることが判明した。さらに、抗原提示能力が健常人に比して低下していることから、抗原提示にも問題があることが示された。単球のCD1d分子の発現量は、正常であったが、alternative splicingによる変異CD1dの存在が明らかにされた。特に、可溶性CD1dは抗原結合部位が保たれているために、正常のCD1d分子による抗原提示に対して抑制的に働く可能性が推察される。以上の解析から、自己免疫病におけるNKT細胞の減少の原因として、抗原不足、NKT細胞の機能異常、CD1d変異体の影響が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)